大河ドラマ『麒麟がくる』で、光秀を成長させる人物たちの一人として挙げられるのが光秀の叔父にあたる明智光安です。
光安は、光秀の父親代わりとして光秀の成長を間近で見ています。
意外とよく登場する明智光安ですが、あまり経歴を知らない方が多いようです。
そんな人のためにも、光安について簡潔に解説していきます!
【麒麟がくる】明智光安を演じるのは西村まさ彦さん
西村さんは1960年生まれの富山県出身で、現在59歳の俳優さんです。(2020年3月現在)
また、大正大学・表現文化部の特任客員教授でもいらっしゃいます。
俳優業では、三谷幸喜さんが手がける脚本作品に数多く出演され、現在に至るまで映画やドラマでご活躍されています。
ドラマ「振り返れば奴がいる」、「古畑任三郎」シリーズ、「警視庁機動捜査隊216」シリーズ、映画「ラヂオの時間」、「マルタイの女」、「黒い家」、「引っ越し大名!」、「決算!忠臣蔵」、NHK「スズキさんの休息と遍歴」、「眩~北斎の娘~」、大河ドラマでは「秀吉」、「真田丸」といった作品に出演されています。
西村さんは光安を演じるにあたって、光秀と道三の間に立たされる立場に立たされるシーンが多く、やきもきしていたそうです。
制作陣と西村さんで相談していくうちに「中間管理職」というイメージという結論に達し、そのイメージで光安を演じているそうです。
光安の立場で、目立ちすぎず、引っ込みすぎずという難しい役どころに苦戦しながらも、西村さんなりの光安像を確立しているそうです。
今後、光安の動きに注目してみると、西村さんの技量の高さを実感でき、別視点から覗く大河ドラマも楽しめそうです!
明智光安は光秀の叔父!光秀との関係は良好だったのか
明智光安は、光秀の父・光綱の弟にあたります。
元々、明智家は光綱が家督を継いでいました。
しかし、1535年、光綱が病で倒れ、この世を去ってしまいます。
光綱の嫡男である光秀が継ぐのが正当でしたが、このとき光秀は8歳。
そんな子どもに武士の家の家督を継がせるわけにはいきません。
そこで、光綱の弟である光安が仮の後継者として、明智家を継ぐのです。
そのときの方針としては、光秀が後継者としてふさわしい年齢に達したとき、光安が後継者としての立場を譲るというものでした。
このころの明智家は、斎藤道三に仕官し、光綱・光安の妹である小見の方を道三の正室として差し出しているため、道三に忠誠を示しているのは当然の結果といえるでしょう。
道三は小見の方に惚れ込んでいたようで、二人の間には帰蝶、孫四郎(龍重)、喜平次(龍定)が生まれているので、夫婦仲は険悪ではなかったと推測できます。
そのため、小見の方の実家である明智家に道三は手厚く擁護し、また信頼していたとも考えられます。
明智家と斎藤家は主従関係でしたが、お互いに信頼しあえる間柄だったのかもしれません。
そのため、光安も道三には絶対的な献身をしていたかもしれません。
ドラマ内では、光安が道三の機嫌伺いをしているシーンが度々見受けられ、道三の気性の粗さにヒヤヒヤしている様子が描かれています。
光安は妹が道三の妻であるがゆえに、妹の顔に泥を塗るような行動は避けているため、荒波を立てない、乱立が起きないように物事に取り組む人物として確立されています。
一方の光秀は、叔父の光安の道三にへりくだる態度を気に入らず、言いたいことはいうようなタイプとして描かれているので、光安とは違うタイプのようです。
しかしこの違うタイプのおかげで明智家がバランスを取れているのかもしれません…。
また、光安は光秀に立派な後継者として成長してもらうように、光安なりのアドバイスを光秀にしたり、遠くから光秀の行動を見守っているシーンが数多くあります。
このことから光安は光秀の父親代わりとして光秀を成長させていくのです。
麒麟がくるで明智光安の最後はどう描かれていくのか考察してみた
光安は道三の家臣として最後まで忠義を尽くした人物です。
道三の息子である斎藤高政が、道三に戦を仕掛けます。
その戦いこそ、1556年に長良川の戦いです。
高政は圧倒的な兵力で道三をつぶしにかかります。
不利な道三に付くことは守ってきた明智家を危機に晒すことになります。
しかし明智家光安・光秀は道三を裏切ることなく最後まで仕えるのです。
光安・光秀は敵方の高政軍との戦いに籠城戦に持ち込みますが、やはり高政の圧倒的な兵力には敵いませんでした。
光安は光秀を城から脱出させ、戦の責任として光安は自害します。
明智家の後継者・光秀の後見人として光安は最後まで任務を全うするのです。
この史実を踏まえて麒麟がくるでの光安の最後を考察してみると、光安はやはり、兄・光綱から託された幼い光秀を立派な明智家の後継者として育て上げる役目だったので、最後まで光秀のことを案じて死んでいくようにも考えられます。
光秀にはやく身を固めてもらいたく、光秀の結婚についても真剣に考えていたシーンがあったように、常に光安の心には、光秀の一人立ちを早く望んでいたのかもしれません。
まとめ
光安が仕官する道三と、明智家の後継者である光秀の間に立たされ、光安は少しばかり気が疲れてしまいそうですが、荒波を立たせない光安の性格だったからこそ、うまくことが運んで行ったようにも思えます。
そして、最後まで道三に仕え、とっさの判断で明智家の希望である光秀を生かした光安は、知られざる名君だったのかもしれません。
そんな光安の活躍ぶりにもスポットを当てて、『麒麟がくる』や関連する歴史書物に触れてみると、明智家の光安・光秀だけでなく、明智家を取り巻く武将たちの新しい知識や発見に出会えるかも…!?
[box class="_box" title="関連記事"]⇒麒麟がくるキャスト相関図一覧!出演者のコメントも![/box]