産院で入院中に、看護師さんが体温計のような機械を持ってきて、赤ちゃんのおでこや胸に当てて、何か調べているのを見たことはないですか?
「うーん、ちょっと上がってきてるかなぁ」と言われて、何のことかわからずに私は不安でした。
初めての出産は、わからないことばかりで不安もいっぱいですよね。
そんな中で、赤ちゃんはいろんな検査をしています。
聴力や先天性の病気の検査、他にもたくさん。
そして先ほどお話した、赤ちゃんの肌に当てて調べていたのが、「新生児黄疸」の検査です。
新生児黄疸とは
新生児黄疸とは、新生児に現れる黄疸のことです。
お母さんのお腹にいる赤ちゃんは、酸素不足を補うために赤血球が多くなっています。
生まれてから肺呼吸になり、酸素が十分取り込めるようになると、この多かった赤血球は必要なくなります。
その余分な赤血球が破壊されてできるのが「ビルビリン」です。
そして、このビルビリンを処理してくれるのが肝臓なのですが、赤ちゃんの肝臓は未発達で、うまくビルビリンを処理できません。
なので、赤ちゃんはみんな一時的にビルビリンの数値が高くなります。
普通は、ある程度まで上がった数値は自然と下がっていくのですが、何らかの理由でこの数値が高くなると、「新生児黄疸」と診断されるのです。
でも、なぜビルビリンの数値が高いといけないのかというと、「核黄疸」という病気になる可能性があるからです。
これは、ビルビリンが脳に入って神経を破壊してしまう、怖い病気です。
これを防ぐためにも、新生児黄疸の検査は大事なんですね。
ちなみに、新生児黄疸になると肌や白目が黄色くなります。
これは、ビルビリンが黄色い色素を持っていて、これが血中に増えることで、皮膚や白目の色に影響してくるからです。
新生児黄疸と診断される数値について
病院によって治療の対象となる数値は異なりますが、一般的に新生児黄疸と診断されるビルビリンの数値は15mg/dl以上です。
普通は、13mg/dlあたりをピークに徐々に下がり、正常値の5mg/dlくらいになります。
先ほど話したように、普段は赤ちゃんの肌に黄疸計という小さな機械を当てて調べます。
これで数値が高めだと、血液検査をしてより正確な数値を調べることになります。
時々、赤ちゃんのかかとに血を採った跡が残っていますが、これがそうだったりします。
我が子の新生児黄疸と診断された時の数値
我が子は2人とも新生児黄疸でした。
1人目は、生後5日目に15mg/dlになり、私と一緒に退院できずに、赤ちゃんだけ入院して光線治療を受けました。
朝には14mg/dlまで下がり、退院することができました。
2人目は、5日目に14.9mg/dlとギリギリで私と一緒に退院できましたが、翌日再び検査に行くと15mg/dlを超え、再入院。
光線治療をして、翌日には14.7mg/dlまで下がり、無事退院でした。
リバウンドの心配があったため、翌日再検査に行きましたが、14.4mg/dlとギリギリながらも、下がってきているからOKということで落ち着きました。
まとめ
ほんのちょっとの数値の違いなのに、それに振り回されて大変な1週間でした。
また、私は退院できたのに赤ちゃんだけ入院で、寂しい思いも。
治療のためだとわかっているのに、3時間おきの授乳の後、泣きながら帰ったのを覚えています。
でも今思えば、あのタイミングできちんと高い数値が出てよかったです。
自分では検査はできませんし、退院後に不安になるよりも、きちんと治ってから退院できてよかったと思ったからです。
数字は冷たいものですが、正確に判断してくれて、信用できるものですよね。
新生児黄疸と診断されると不安だと思いますが、ちゃんと治療すれば、ほとんどが心配ないものです。
お子さんが治療をしているお母さん。
お子さんも頑張っていますから、今だけ、ちょっと我慢して頑張りましょうね!